<h2>■この歌の歌詞からドラマ性を読み取ってください</h2>
プエルトリコ特急便
作詞:KURO 作曲:西岡恭蔵プエルトリコ生まれの
奴の名はTony Rum
椰子の影でささやく
くどき文句が自慢さ
パスポートもなしで
一旗上げる為に
月も沈んだ夜に 船に乗りこむ
※唄声は Sweet & Mellow
街の女に Crazy Love
ささやきは Slow & Fanny
くちびるは For Lady☆プエルトリコ発Express
船の積荷はBanana
甘い夢乗せて
積荷の影に Tony Rum
目指す港は New York
追い風受けて カリブの海をはしれプエルトリコ育ちの
バナナの味の Candy
街角で売りながら
てぐすねひいてまつのさ
アラブの金持ちマダムか
それともいかれたフラッパーガール
いつかみてろ 俺のもの
とびきりの Lady※くりかえし
☆くりかえし
Big Banana Small Banana
All Bananas You Like it
Yellow Banana Black Banana
pink banana You Got it
Mellow Banana sweet Banana
Fanny Banana You Like it
■歌詞の内容はドラマ仕立て
この歌詞は普通に読むだけでも、すでにドラマであることが読み取れると思います。
このストーリー、まずは合衆国大陸とその南に広がるカリブ海とたくさんの島国の地図を頭に想像してください。
プエルトリコという国はどこにあるかと言えば、アメリカ合衆国の南にあるメキシコ湾に浮かぶ島国の中の一つの国です。フロリダ半島の真下辺りにキューバという国があり、その東にドミニカ共和国があります。
さらにその東に位置するのがプエルトリコです。カリブ海では最も東になりますが、その海を隔てて真南にはベネズエラ(南米)という位置関係となります。
歴史的なことはさておくとしても、現在はアメリカ合衆国の自治領に編入されている自治連邦区という立ち位置にあるようです。従って、合衆国とのつながりは強く、プエルトリコ人も他のカリブ諸国の人たち同様に、仕事を求めてアメリカ合衆国にやってくるのは必然という状況です。
以上のようなことを、ドラマの背景として考えてください。
この歌、ドラマの主人公は Tony Rum。島の若造でスケコマシ野郎です。彼はパスポートも持たずに、大都会ニューヨークを目指して、貨物船で密航していくのです。
その目的は、大都会の金持ちマダムを体よく口説いて、金品を貢がせて、成り上がりたいというものです。
日本で言えば新宿辺りのイケメンホストが女に貢がれて金を儲けるようなサクセスストーリーものですが、カリブ海を股にかけた不法入国ですから、ストーリーのスケールとしてはかなり大きく違います。
作詞のKUROさん、よくこんなドラマを思いつきますね。感心です。それで、この歌のコミカルなところはというと、奇想天外なストーリーはもとより、軽快なテンポで弾けた感じの曲だということ。
そして、内容がお色気寄りになっていて、コーラス部分が効いてます。
ビックバナナ スモールバナナ
イエローバナナ ブラックバナナ ピンクバナナ
のいろいろな人種のイチモツを連想させるところも、一つのおもしろいコミカルポイントです。
これって放送禁止歌に指定されなかった(?)ことが不思議です。
この歌のストロングポイントは外にもあります。まず、「プエルトリコ」や「ニューヨーク」などの地名(固有名詞)は強力です。そして、ストーリー全体に「バナナ」が一貫して関係していることです。
もしも、この歌の歌詞をシナリオとして映画かドラマにするとしたら、Tony Rum役をさしずめ手越祐也君あたりではキャスティングしてはどうでしょうか。あのヤンチャさと軽さがいけそうです。
前半の密航の場面を、とてもスリリングで息を飲むような緊張感を持たせたいです。その後にくる、後半ニューヨークでの場面を一気にはっちゃけさせて、面白可笑しく演出するのはどうでしょうか。
もちろん、全編を通してキーポイントは「バナナ」とするわけです。
いい映画(ドラマ)ができそうじゃないですか。私にはそんなストーリーが見えます。
■西岡恭蔵&KUROの旅唄コンビ曲はたくさんある
ご夫婦で名作を次々にリリースされたお二人ですが、残念ながらどちらも今や故人です。旅唄アルバム三部作というものがありまして、
第一段「南米旅行」(1976年4月)トリオレコード
第二段「ヨーソロ」(1979年10月)ビクター音楽産業
第三段「ニューヨークtoジャマイカ」(1981年)ビクター音楽産業
のことです。
たくさんリリースされたアルバムの中の三作ですが、御夫婦の愛情ある連携プレイの結晶とでも言えばいいのでしょうか。それはまた、海外生活に憧れていたお二人の夢の実現の一コマでもあったと思います。
多くの作品に、ドラマ性の高い秀作が揃っています。日本人の感性では思いも及ばない大陸的でトロピカルなスピリットが満載です。
恭蔵さんのアルバム約9作品(ベストアルバムやLIVEアルバムなどを別として)のうちの4作目・5作目・6作目が、この旅唄三部作にあたります。
そこには、たくさんのドラマストーリーがてんこ盛りです。機会があれば、シンガー・ソングライターを目指す貴方にとって、とても役に立つ珠玉のピントがそこにあると思います。それを活用しないという手はないと思います。


コメント