過ぎ去った時代の空気や実態というものは、なかなか後世には伝わりにくいものです。後世と言わないまでも一世代前や後の人たちにも伝わりにくい、それが実際でしょうか。それほど時代は生き物のように動いています。
だから、文字で残す、画で残す、映像や動画で残すことや、その他小説やエッセイ・随筆で残すなどの努力が必要です。その他、データやファイルとして残すなどの努力も必要です。そして、シンガー・ソングライターを目指す貴方であるならば歌にして叫んで残すのもいいものです。考えてみましょう。
もしかしたら、たまたま今現在あなたが使っているスマホを、後世の時代の人が、偶然にも土の中から発見して、「これって、いったい何?」と首をかしげながら不思議がっているかも知れません。
今、あなたが昔のダイアル式電話を見て、「これって、どう使うの?」と分からないでいるのと同じように。しかし、今あなたは間違いなく、この時代に生きて呼吸をしているのです。ですから、あなたは自分の生きた証として、時代の生き証人として、そして何よりシンガー・ソングライターとして、何か叫ぶ必要があると思います。
今は、どんな時代なのか?
この時代は、果たしてどんな時代なのでしょうか?
ここにきて「少子化問題」がようやっと叫ばれています。ようやく政治が本気っぽく見えますが、「国力が落ちる」なんて。方向違いの感覚もお国には透けて見えます。
でも、それって人が生きにくい社会状況や経済状況にあるから、子どもを作れないでいるのだなと思えます。
非正規の低い給与で、収入は増えず、社会保障は少なく明るい明日を想定できないでいるあなたの今の状況や思いを時代の証言者として表現してみてはどうでしょうか。
時代は進歩しているのか?
世界では、SDGsだ! と言ってたくさんの項目を並べ立てている割には、地球温暖化には何も関係のない「二酸化炭素」を犯人に仕立て上げ、お金儲けの手段としてのビジネスチャンスを煽っているだけのように見えます。
また、LGBTの人々への権利保障の流れの中で、この国の政権政党は明治以来の昔々の古臭い家族制度のイメージのまま、思考停止状態にあります。そんな無能なトップが支配する国の社会って生きにくくありませんか?
戦争
約、この一年というものロシアのプーチンはウクライナに侵略したまま戦争が続いています。ロシアはまさにプーチンの独裁政権・独裁国家ですが、世界を見渡してみると、案外他にも独裁国家は多くて、中国・北朝鮮・ミャンマーの他にも中東やアフリカなど、たくさんあります。
ウクライナのように、戦火の下で生活するのはどんな感じなのでしょうか? 生活の場やショッピングセンターにまでもロシアはミサイルを撃ち込み、インフラである発電所などにも攻撃を加えるというルール無視の戦犯プーチンをいつまでも放っておいていいものでしょうか?
身内や家族が命を落としたり、ケガをしたりする恐怖に人々はどこまで耐えられるのでしょうか? 私たちには一体何ができ、どうしなければならないのかを考える必要があります。一人ではなく、多くの人々と共有するためにあなたの歌う歌が必要となるかも知れません。
また、中米・南米にも治安の悪い国が多くて、日本の国と同様に民主主義が十分に達成されていない国も多いです。
バイデン大統領の発言では、ロシアの侵略に対抗してウクライナを支援するのは、民主主義を守る戦いだと位置づけています。EUやNATOにも近い考えがあります。
その正義の程はともかくとして、戦争のせいでエネルギーが高騰し、そのあおりで電気・ガスその他、全ての原材料が上がって物価高・円安・給与安のトリプルパンチは、私たち庶民の生活を直撃しています。この国では、益々貧富の差が開くばかりで、若いあなたたちは不満や不安はありませんか? 不満や不安は歌のテーマとも成り得ます。
明治~昭和の戦争のあとの束の間の平和は、既に終わってしまったのでしょうか?
「イムジン河」の奇跡
2023年2月10日、NHKのアナザーストーリー選という番組で、「イムジン河の奇跡、発売中止となった名曲、その数奇な運命とは!?」と題した放送を偶然見てしまったのです。
日頃NHKをあまり見ないこの私が、この記事を書き始めたその日、つまり今日のことですが、たまたま偶然に新聞のテレビ欄に「イムジン河」という文字を見つけたのが幸いして、この歌にまつわるいろいろなストーリーを知り得ることが出来ました。
私は、以前書いた記事でフォーク・クルセダースの「帰って来たヨッパライ」について書いたことがありますが、その顛末のなかで若干の知識はありました。
1968年、2枚目のシングルレコードとして「イムジン河」が発売の直前に朝鮮総連からの抗議を受けて発売中止になり以後メディアの中では封印されたのです。ですが先日のNHK放送のような、奇跡的な顛末の経緯について今日の番組で初めて知りました。
北朝鮮での日中交流として演奏されたり、韓国歌手のキム・ヨンジャさんがNHK紅白で歌ったりしたということも知りませんでした。思えば、60年代の最後頃に、アマチュアのグループが歌った一つの曲がこんなにも物語を紡ぐとは、そのメロディーやメッセージの成せる力によるものでしょうか。
歌詞を紹介します。
「イムジン河」は、南北朝鮮の分断された状況を歌った歌詞ですが、残念ながら紹介できません。
この歌を世に送り出したフォークル3人組も、はしだのりひこ氏は既に病没し、加藤和彦氏は自死、北山修氏だけが医師として健在であります。訳詞の松山氏もご健在ですね。亡くなられたお二人は天国からどんな思いでこの状況を見守っているのでしょうか。
でも、歌は奇跡的に残りました。朝鮮半島が、政治的イデオロギーのために今も南北に分断されていて、そこに生活のあった人々は自由な往来を阻まれています。ジョン・レノンがイマジンで歌うように国境のない、ただ空があるだけの世界はいつになれば訪れるのでしょうか。
ただ人々の願いがそこにはあります。ミサイルの飛ばない空の下を人々が自由に往来できる日がくることが、人々の悲願なのです。
さて、シンガー・ソングライターを目指して日々研鑽中のあなたも、自分の時代を唄うことをテーマとして自らに課してみてはいかがなものでしょうか。
余談ですが、昔から河やそこにかかる橋をテーマとした戦争映画には、名作があります。「戦場にかける橋」や「レマゲン鉄橋」などもそうです。イムジン河も南北朝鮮の国境を流れる川です。まさに、そこにも数々のドラマが存在するのでしょうね。
加藤和彦 坂崎幸之助 北山修
「イムジン河」歌詞は掲載できないことが残念です。
皆さん、それぞれに検索してみてください。


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